急性胃腸炎の潜伏期間はウィルス性とストレス性で違う?子供と大人の差は?
突然やってくる腹痛からの下痢や嘔吐。さらに血便や熱や頭痛といった症状があらわれることもある「急性胃腸炎」。
急性胃腸炎は、ストレスが原因で発症することもあり、ウィルスが原因だと人にうつることもある怖い病気です。
そこで今回は、そんな急性胃腸炎の潜伏期間や大人と子供の症状の違いなどについてご紹介します。
ウィルス性の胃腸炎とストレス性の胃腸炎とは?
冒頭でもお伝えした通り、急性胃腸炎は、下痢や嘔吐、血便、熱、頭痛などを引き起こす病気です。
ウィルス性の胃腸炎
子供が発症する急性胃腸炎はウィルス性によるものがほとんどです。
主に冬に流行することで有名なノロウィルス、5歳以下の子供に多いロタウィルス、扁桃腺が腫れたり高熱が出たりするアデノウィルスなどです。
もちろん大人でも体が弱っていたり免疫力が落ちていたりすると発症しますが、子供のほうが比較的かかりやすいと言われています。
病原体に汚染された食品を食べたり、病原体が手についた状態で口に触れたりすることで感染します。
「お腹の風邪」ともいわれ、吐き気や嘔吐などを引き起こすため、風邪と間違えてしまうケースもあります。
ストレス性の胃腸炎
こちらもウィルス性の胃腸炎と同様の症状があらわれます。
職場や学校などあらゆる場所が原因となりうる病気で、近年増加傾向にあるようです。
ストレス性の場合は、ウィルス性のような激しい吐き気・嘔吐はまれです。
強いストレスを受けることにより、胃の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れ、
- 胃酸の過剰分泌による胃粘膜の荒れ
- 胃の収縮による腹痛や胃のけいれん
- 消化不良や満腹感
- 胃の知覚過敏
などの症状があらわれます。
また、不眠の症状があるとストレス性である可能性が高いといえます。
そして一度ストレス性胃腸炎になってしまうと、慢性化して症状が長く続くのが特徴です。
急性胃腸炎の潜伏期間はウィルス性とストレス性で違うの?
潜伏期間はウィルスによってさまざまです。
先ほどもお伝えしたとおり、ノロウィルスは1~2日、ロタウィルスは1~3日と短く、アデノウィルスは5~6日といわれています。
胃腸炎の症状があらわれても、必ずしも前の日に食べたものから感染したわけではなく、1週間~10日前の食べ物で感染していることもあり得ます。
一方、ストレス性の胃腸炎は、原因が細菌やウィルスではないので、潜伏期間や人にうつる可能性もありません。
大人と子供でも潜伏期間は違うの?
潜伏期間は、子供も大人とほとんど変わりません。
大人の場合は、1~2日で下痢や嘔吐、吐き気、発熱といった症状が緩和されることが多いですが、子供の場合は症状が重く1週間ほど続くことがあります。
症状が収まっても、完全に体内から排出されるには1週間~長くて1か月くらいかかります。
ですから、症状があらわれていない期間でも、外出などで人と接触するとうつる可能性があるので、注意が必要です。
まとめ
大人も子供も激しい下痢や嘔吐に襲われたら辛いものですよね。
ウィルス性胃腸炎の予防ポイントは、
- ノロウィルスは生もので感染する例が多いため、流行時にはできるだけ控えること。食べる場合は十分加熱する。
- ロタウィルスは、乳幼児に多く発症し、重症化しやすいため、ワクチンで予防する。
- 手はせっけんでよく洗い、消毒と徹底する。
- 排せつ物の処理に注意する。
などの対策が重要です。
ストレス性胃腸炎の場合は、できるだけ早くストレスを緩和することが大切ですね。
胃炎や腸炎が続くとガンなどの重大な疾患を引き起こす可能性もありますので、日ごろから脂っこい食事やカフェインを控えたり、趣味に没頭したりしてリフレッシュするのもストレス性胃腸炎を防ぐ方法といえます。
「おかしいな」と感じたら、すぐに病院で診てもらうようにしましょう。
また、重症化しないよう絶対安静にすることが大切です。
おすすめ記事