ロタウイルスワクチンの予防接種後の副作用は?腸重積に要注意?
感染力の強いロタウイルスは、乳幼児の胃腸炎の原因ウイルスとしてよく知られていますよね。
このロタウイルスには、重症化を予防できるワクチンがありますが、副作用が心配で接種を悩んでいるお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
ロタウイルスの予防接種によって起こる副作用といえば、有名なものでは腸重積ですが、どのような症状なのか気になる方もいらっしゃるかと思います。
また、予防接種後に注意することなども気になりますよね。
今回は、そんなロタウイルスワクチンの予防接種後の副作用について見ていきたいと思います。
ロタウイルスワクチンの予防接種の注意点は?
ロタウイルスの予防接種での注意点を1つずつ説明していきましょう。
接種できる期間が短い
ロタウイルスワクチンは接種できる期間がとても短く、ワクチンについて知らなかったり接種を悩んだりしているうちに接種できなくなってしまうことがしばしばあるようです。
接種できる期間は生後6週~20週(ワクチンの種類によっては24週まで)で、この間に1回目の接種を済ませておかなければなりません。
この期間を過ぎると接種できなくなります。
これは重篤な副作用を起こさないようにするためですので、絶対に守らなければならないと考えておいてくださいね。
予防接種のスケジュールが難しい
ロタウイルスは、お母さんからもらった免疫がなくなる生後3か月以降から感染します。
ロタウイルスは初めて感染した時に症状が最も激しく、重症化もしやすいということから、なるべく早くロタウイルスワクチンを接種するのが良いでしょう。
ただこのワクチンを接種すると、ほかの予防接種が4週間受けることができなくなります。
ロタウイルスを接種できる期間は、ほかにもたくさんの予防接種を受けなければなりませんよね。
そして月齢の低い赤ちゃんは体調を崩しやすく、接種が予定通り進まないこともよくあることでしょう。
ですので、ロタウイルスワクチンはなるべく早く、余裕をもって主治医に予防接種のスケジュールを相談するとよいでしょう。
接種後ウイルスが排出される
ロタウイルスワクチンは接種して1週間程度、便にウイルスが排出されます。
このため、おむつを替えた後の手洗いを徹底してください。
感染させるほどのウイルス量を排出するわけではありませんが、体調を崩しているときや免疫に不安がある方などは注意した方がよいでしょう。
任意接種なので全額負担しなければならない
ロタウイルスワクチンは任意接種です。
つまり、保険診療の適応外ですので全額負担しなければなりません。
おおよその金額ですが、ロタウイルスワクチンは2種類ありまして、2回接種するワクチンで1回12000~13000円、3回接種するワクチンでは1回8000~10000円がおおよその値段になります。
かなり高額ですが、自治体によっては補助が出る場合もありますので、接種前に確認しましょう。
ロタウイルスワクチンの副作用は?
どのような予防接種でも心配なのは副作用ですよね。
まず、接種後すぐに起きる可能性があるのは急なアレルギー反応です。
これについては、ワクチンを接種して30分は医療機関で様子を見ることになっています。
接種後すぐに急変しても、すぐに対応できるようにするためですので、予防接種に出かけるときは時間に余裕をもっておきましょう。
自宅に帰ってからの副作用としては、下痢や嘔吐、鼻風邪のような症状がみられる場合があります。
ロタウイルスワクチンというのは、ロタウイルスを症状が出ないレベルまで弱めたものですので、体調や元々の免疫力次第でロタウイルス様の症状が出ることもあると考えておきましょう。
下痢や嘔吐に関しては、水分が取れないほど嘔吐を繰り返したり、下痢便の色がいつもと違ったり、ぐったりしていたりすることがあれば、予防接種をした医療機関に問い合わせましょう。
だいたいの副作用は3日以内に回復するといわれていますので、いずれの場合も、機嫌もよく食欲も変わりなければ自宅で様子を見ておいて良いでしょう。
心配な場合は、予防接種を受けた医療機関で相談してみてくださいね。
副作用で怖い腸重積とは?
さて、副作用についてご紹介してきましたが、最後にお伝えするのがロタウイルスワクチンの副作用で最も怖いと言われている腸重積です。
耳にしたことのある方もいらっしゃるでしょう。
腸重積の副作用は、生後3か月までは起こりにくく、生後6か月以降は可能性が高くなります。
これはロタウイルスワクチンの接種と直接関係のあるものではなく、腸重積のリスク自体が生後6か月以降は上がるといわれています。
とはいえ、現在は生後6か月以内にロタウイルスの予防接種が終わるように計画されますので、安心してください。
なお、腸重積になる原因は未だに不明と言われています。
一般的にはウイルス性の腸炎に感染した際に、腸重積を起こすことが多いということですので、ロタウイルスに感染して胃腸炎になった場合は腸重積になる可能性が高まると考えられますね。
とはいえ、ロタウイルスの予防接種を受ければ重症化を防げるので、結果的に胃腸炎も悪化せず、腸重積になるリスクを減らせます。
決められた期間内にロタウイルスの予防接種を受ければ、副作用で腸重積の心配もほとんどないでしょうし、ロタウイルス胃腸炎が重症化して腸重積を起こすリスクも減らすことができるというわけですね。
まとめ
今回は気になるロタウイルスワクチンの副作用についてお話してきました。
とはいえ、お伝えしてきたように、基本的には気にしなくても良いレベルの副作用と考えて良いかと思います。
ロタウイルスは、3か月以降に初めて感染した時に症状が重くなるといわれていますが、予防接種により防ぐことが出来ますので、ぜひ検討してみてくださいね。
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