RSウイルス感染症で熱がないことはあるの?
RSウイルスといえば、高熱が出る子供の感染症といったイメージを持たれている方がおおいのではないでしょうか?
ですが、実は子供だけでなく、大人でもRSウイルス感染症にかかることがあるのをご存知ですか?
そしてRSウイルスに感染しても熱が出なかったり、症状が軽かったり、RSウイルス感染症だと気が付かないこともあるそうですよ。
今回は、そんな熱が出ないRSウイルス感染症について詳しくご説明していきたいと思います。
RSウイルスに感染しても熱が出ない場合もある?
子供が感染した場合に熱が続くことが多いので、高熱が出るイメージのあるRSウイルス感染症ですが、実はRSウイルスに感染しても熱が出ないことはあります。
熱が出ないパターンは以下の2つです。
1つ目は、感染した経験や体力などが関係して熱が出ないパターンですね。
RSウイルスの免疫は1度感染しただけでは獲得することができず、何度も感染を繰り返すことで免疫が強くなっていきます。
ですから、何度も感染した経験があり体力もある人(主に大人)は、感染しても熱が出ないこともあるということがお分かりいただけるでしょう。
2つ目は、新生児が感染した場合です。
RSウイルスは、新生児がもっている母親からもらった免疫では防ぎきれません。
そして新生児がRSウイルス感染した場合、おそらく多くの場合は初めての感染になるでしょう。
そんな状態での感染ですから、まだ体力や免疫機能が十分に整っておらず、熱が上がらない場合もあるというわけですね。
注意しておいて頂きたいのが、この新生児で熱が上がらないケースというのは、決して症状が軽いからとは限らないということです。
むしろウイルスの増殖を抑えられないために、重症化してしまう危険性もあります。
そうならないためにも、新生児で熱が出ない場合では、決して長時間赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。
熱が出ない場合のRSウイルスの見分け方はあるの?
熱が出ない場合、個人でRSウイルスを見分けるのは困難と言えます。
というのも、基本的には風邪と変わらない症状なので、普通の風邪なのかRSウイルスなのか、判断することが非常に難しいんですよね。
そもそも、大人や感染を繰り返した子供などでは、RSウイルス感染症だと確定することは医療機関でもあまりないと言われています。
これはRSウイルスには特効薬がないため、普通の風邪と同じように対処療法が一般的だからですね。
一般的な対処法で問題ないのであれば、わざわざ確定診断をする必要もないというわけです。
そうでなくとも、免疫をしっかり持っており体力がある場合、熱も出ず症状も軽いので、風邪と勘違いして受診すらしないことも多々あることと思います。
このように個人で判断することは非常に難しいですが、一応ある程度の判断材料になるものもあります。
例えば、以下のような場合ですね。
- 周りでRSウイルスが流行している
- 鼻水などの諸症状から咳がひどくなり、呼吸も浅く回数が多い
- 肺炎や気管支炎に症状が移行している
こういった状況から、RSウイルス感染症だと判断される事もあるようです。
ただ、基本的には医療機関での検査が確実ですので、特に子供の場合は必ず医療機関を受診するようにしてくださいね。
新生児や小さいお子さんの場合だと、確定診断をしておいた方が重症化を防ぐこともでき、安心かと思いますよ。
熱がない場合はどのように対処すれば良いの?
熱がない場合、RSウイルス感染症だと気が付くこと自体が難しいと思います。
とはいえ、2歳以上で感染を経験したことがあれば、仮にRSウイルスだと分からなくとも普通の風邪と同じような対処法で間違いはありません。
しかし注意しなければならないのは、やはり新生児が感染した場合ですね。
RSウイルスは、平均4~6日の潜伏期間の後に鼻水が出始め、2~3日後には咳が出始めます。
通常であればこの時に発熱するのですが、熱が出ない場合はRSウイルスと判断出来ませんし、重症だとしても気が付きにくいでしょう。
そのため、新生児の場合は、風邪のような症状だとしてもまずは病院に受診することが最善の対処法と言えます。
新生児の場合は症状の進行も早く、気付いた時には手遅れというケースもありますので、決して自分で判断せず、医者の指示を仰ぎましょう。
また新生児の場合は、肺炎などの合併症を起こしやすいためにRSウイルスで入院ということも珍しくありません。
ですので、そういった可能性もあることは考慮に入れておくと良いですね。
まとめ
熱が出ないRSウイルス感染症についてご紹介してきましたが、熱がない場合でもRSウイルスの感染力がないわけではありません。
RSウイルスは、感染力がとても強いウイルスです。
周りで流行しているという情報があれば、マスクや手洗いうがいなどで予防をしましょう。
特に小さなおお子さんがいらっしゃる家庭では、RSウイルスについて頭にしっかり入れておくことをお勧めします。
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