風邪の時のお風呂は熱が上がる?下がる?熱がない時は?
子供の頃に「風邪の時にはお風呂に入ってはいけない」と言われた経験がある方も多いと思います。
それは、昔はお風呂がない家が多かったことや銭湯に行く習慣があったため、湯冷めして風邪が悪化すると考えられていたからなんですね。
また、熱がある時にお風呂に入ると体力を消耗しやすい、とか、熱が上がってしまう、とも言われていますよね。
一方で、お風呂に入ったら熱が下がって風邪が治った、と言う人もいますし本当のところはどうなのでしょう?
今回は、熱がある時にお風呂に入った場合、熱は上がるのか、下がるのか?熱がない時はお風呂に入っても大丈夫なのか?という疑問について詳しく解説していきます。
風邪の時にお風呂に入ると熱が上がる?下がる?
風邪の時にお風呂に入ると、熱が上がるのでしょうか。
子供の頃に風邪を引いた時、熱があればお風呂に入らないというのが一般的でしたよね。
お風呂はだいたい40度前後の温度ですから、お風呂に入ると熱が上がってしまいそうなイメージがありますよね。
しかし、実はそうとも言えないようです。
風邪の状況によっては、汗をかきやすくなって熱が下がり風邪が治りやすくなるんです。
「風邪の状況によって」というところが大事なポイントなのですが、お風呂に入っても良い場合は、次のような場合です。
- 熱が上がりきって、下がり始めた時
- 風邪の引きはじめや治りかけの比較的元気な時
- 熱が38度未満の時
人間の体は体温が37度台のときに最も免疫力が強くなり、熱でウィルスの活動を弱めることができると言われています。
ですから上のようなタイミングでお風呂に入ると、身体があたたまり免疫力をぐっと上げることができます。
また血行が良くなり、リラックスして睡眠もとりやすくなります。
そして結果的に熱が下がる、ということになるんですね。
ただし、お風呂上がりは湯冷めに注意しなくてはなりません。身体を冷やしてしまっては、お風呂に入った効果が得られなくなってしまいます。
お風呂上がりに寒くならないように、すばやく身体を拭く、部屋をあたためておく、早めに布団に入って休むなどの注意が必要ですね。
熱が38度以上ある、元気がなくだるい、などとてもお風呂に入る体力がないような時は、無理して入らないことが大切です。
熱があるということは身体がウィルスに抵抗している証拠ですので、しっかり体を安静にしておくことを最優先にして下さいね。
熱がない時にはお風呂に入っても良いの?
基本的に熱がなく、他の症状につらい症状がなければお風呂に入っても大丈夫でしょう。38度未満の微熱くらいであれば問題ありません。
お風呂に入ることで汗をかきやすくなりますし、体温を上げることで免疫力が上がります。気分もすっきりとして、風邪が治りやすくなります。
お風呂は湯気が多く湿度が高いので、喉の痛みやイガイガ、鼻水、鼻づまりがある場合もお風呂に入ることで呼吸が楽になり症状を和らげることができます。
しかしながら、熱がないからといってお風呂に入って良いとは言い切れません。次の章で詳しくご説明しますね。
熱がない場合でも入らない方が良いケースはある?
お風呂に入るかどうかを、熱があるかないかだけで決めるのはおすすめできません。
熱がない場合でも、次のような症状がみられるときにはお風呂は見合わせた方が良いでしょう。
- 下痢や嘔吐、吐き気がある
- ひどい頭痛や腹痛がある
- 気分が悪い、お風呂に入りたくない
お風呂は湯船につかる以外にも体を洗ったり、髪を洗って乾かしたりして意外と体力を消耗してしまうものです。
無理して入ると途中で気分が悪くなったり、体力がなくなりフラフラになって立てなくなるようなこともあり得ます。
熱がなくても、場合によっては入浴が症状を悪化させる原因になるケースもありますので、風邪の状態にあわせてお風呂に入るかどうかを判断しなくてはなりませんね。
また、「湯船に入るほど元気はないのでシャワーだけ浴びてさっぱりしたい」という人もいるかと思います。
シャワーだけでも大丈夫ですが、湯船につかるよりも体が温まりにくく身体も冷えやすいので、髪は洗わないようにする、短時間でさっと済ませるといった工夫が必要ですね。
まとめ
風邪の対処法は薬だけではありません。お風呂に入って免疫を高めることで回復が早まる場合もあります。
とくに風邪の引き始めや治りかけの時、微熱の時は、お風呂に入ることで風邪ウィルスの働きを弱め、風邪が治りやすくなりますよ。
ただ、お風呂上がりに湯冷めしないように十分注意が必要です。また水分補給も忘れずにおこないましょう。
熱がなくても体がだるくて元気がない時、嘔吐や下痢をしている時は、悪化の原因となることがあるので、症状が良くなるまでお風呂は控えるようにして下さいね。
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