おたふく風邪なのに熱が出ない!こんなことってあるの?
おたふく風邪は「流行性耳下腺炎」といって、主に幼児から小学校低学年ごろの子供がかかりやすい病気です。ムンプスウィルスの感染が原因で発症し、学校や保育園などで流行します。
おたふく風邪というと「耳の下や頬っぺたの下が腫れる」「熱が出る」といったイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし熱が出ないおたふく風邪もあるんです。
それって本当におたふく風邪なの?と思わず疑ってしまいますよね。
今回は、おたふく風邪なのに熱が出ない、というケースについて詳しくお伝えします。
子供がおたふく風邪にかかっているかもしれないと疑っている方、熱が出ないときはどう対処すれば良いか分からない、という方はぜひ参考にしてみて下さい。
おたふく風邪なのに熱が出ないこともあるの?
おたふく風邪のおもな症状というと、「耳下腺の腫れ」と「発熱」です。
しかし冒頭でも触れましたが、熱が出ないおたふく風邪もあるんですね。
おたふく風邪にかかると、すべての人に熱が出て腫れや痛みが出るというわけではありません。
その人の持っている免疫力の強さによって症状の出方が違うんです。
つまり、抵抗力が低い子供の場合はおたふく風邪のウィルスに抵抗する力も弱いので、ウィルスに対抗して現れる熱や腫れなどの症状があまり強くあらわれないんですね。
逆に年齢が高くなればなるほどウィルスに対する抵抗力が強くなるので症状が強く出やすいのです。
また、予防接種を受けたことがある場合は、症状が軽くすむ場合が多いようです。
「熱も出ないし、腫れもほとんど見られない」という「不顕性感染」である人は、おたふく風邪患者のおよそ30%~35%くらいいるといわれています。
熱が出ない場合でも、耳下腺の腫れや頭痛、喉の痛みなどの風邪のような症状が出ることがあります。熱はないけど頬の腫れや痛みがあり、もしかしておたふく風邪かも?と思われるときは、早めにかかりつけの病院で診てもらうようにしましょう。
熱が出ない場合はどんな風に対処すれば良いの?
子供の場合は抵抗力が低いため症状がそれほど強く出ることは多くありません。そのため比較的元気に過ごせる場合もあるようです。
熱がない場合でもおたふく風邪であることには変わりありませんので、できるだけ体を休めて免疫力を上げることが大切になります。
熱以外の症状(腫れや痛み、頭痛など)が出ているときは、その症状を緩和するための対処をしていきましょう。
腫れがあり痛みがひどい場合は、患部を冷やすのが効果的です。冷却剤を張ったり、氷をビニール袋に入れてタオルで包み患部に当てましょう。
また、食べ物や飲み物を飲み込むときに痛みが強くなりますので、できるだけ飲み込みやすいスープやおかゆのようなものを食べるようにしましょう。
すっぱいものや味の濃いものは唾液腺を刺激して痛みが強くなる原因となるため避けるようにしましょう。
症状が改善してきたら普通の食事に戻していっても大丈夫です。
熱が出ない場合でも気を付けておきたいことは?
おたふく風邪は「法定伝染病」といって、感染すると出席停止期間が決められている病気です。
熱が出ていない場合でもおたふく風邪と認められた場合は、発症から最低5日間かつ症状が治まり元気になるまでは出席することが出来ません。
元気になったからといって外出したり登園してしまうと、周りにうつしてしまいます。
病院を受診した際は、いつから登園・登校しても良いか医師に確認を取り、症状がきちんと治ってから出席するようにして下さいね。
また一緒に住んでいる家族や看病する方が感染してしまうリスクがあります。
手洗いうがいを徹底し、マスクを着用するようにしましょう。とくにおたふく風邪にかかったことがない人は重症化してしまうことがあるので十分な注意が必要です。
まとめ
おたふく風邪でも熱が出ないこともあります。おたふく風邪にかかった人の3割は症状がほとんど出ないということなので、なかなか気づかないこともあると思います。
おたふく風邪は、重症化すると髄膜炎や難聴などの合併症を引き起こすことがあるため決して軽い病気ではありません。
予防接種の他にも、普段から手洗いやうがいをして病気の予防を心がけておくことが大切ですね。
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