おたふく風邪の予防接種の回数は?2回目はあるの?
おたふく風邪は「流行性耳下腺炎」といって、ムンプスウィルスに感染することが原因で起こります。発熱や耳の下のある唾液腺がおたふくのように腫れる病気です。
おたふく風邪には特別な治療薬はありませんので、予防接種をすることが一番の予防法といわれています。
でもおたふく風邪の予防接種って、1回受ければそれで十分じゃないの?と思いませんか?それとも2回受けた方が良いのでしょうか?
今回は、おたふく風邪の予防接種の回数について解説します。何回受けたら良いのか、2回目を受ける必要はあるのか?悩んでいる方はぜひ参考にしてみて下さい。
おたふく風邪の予防接種は何回?2回目はある?
おたふく風邪の予防接種の回数は、何回という決まりはありません。1回でも2回でも各自の判断で受けることができます。
3歳から5歳ごろのまでの子供が感染することが多いため、1歳を過ぎると子供におたふく風邪の予防接種をする方も多いですよね。
日本小児科学会では、「1回目は1歳を過ぎたら早期に接種。2回目は5歳~7歳に接種するのが望ましい」としています。
そのため病院によっては、2回の接種を勧めるところも多いようです。
多くの先進国ではおたふく風邪の予防接種は定期接種になっていて、2回接種するのが一般的になっていますが、日本では任意接種で費用もかなりかかってしまうため、予防接種自体受けない人や1回で済ませる人も多いようですね。
2回目を受ける必要はあるの?
おたふく風邪の予防接種は1回では効果がないの?2回目を受ける必要あるの?と思う方も多いと思います。
1回だけの接種だと90%の人しか抗体を獲得することが出来ず、残りの10%の人はせっかく接種してもおたふく風邪にかかってしまう可能性があります。
2回接種すればほとんどの方が抗体を獲得することができるんですね。
おたふく風邪はただの風邪とは違い、重症化すると無菌性髄膜炎や難聴、脳炎などの合併症を引き起こすことがある怖い病気です。
おたふく風邪のワクチンは1歳から受けることが出来ます。
1歳で1回目の予防接種を受けておけば、無菌性髄膜炎になるリスクを下げることが出来るという研究結果もありますので、予防接種を受けるのと受けないのとでは、かなり差があるといえます。
しかしワクチンの効果は年々弱くなっていってしまいますので、1回目から4~5年後に2回目を接種することで免疫を確実に獲得することができます。
そのため2回の接種が推奨されているんですね。
2回となると費用も2倍ですから大変と思われる方も多いと思います。1回でも十分予防効果はありますので、最低でも1回は受けておいた方が良いですね。
予防接種を受けるにあたって他に気を付けたいことは?
予防接種を受ける前は体調を整えておくことが大切です。
その日の体調によっては接種できないこともありますので、病院とスケジュールを相談し早めに予約を入れて準備をしましょう。
幼稚園や保育園などでおたふく風邪が流行ってからといってあわてて予防接種をしても、抗体が出来るまで2週間はかかるためほとんど効果はありません。できるだけ流行する前に接種するのが良いでしょう。
おたふく風邪の予防接種の副反応を気にされる方も多いと思いますが、ワクチン接種による無菌性髄膜炎などの副反応は数千人に一人のかなり頻度が低いものです。
自然感染の頻度が約80人に一人ですから、予防接種を受けておく方が賢明だといえますよね。
ただ接種後に耳の下が腫れたり発熱したりすることがありますが、3日程度で治りますのであまり心配はいりません。
かなり稀ですが、高熱や吐き気、頭痛などがあらわれた場合は無菌性髄膜炎の可能性があるため病院を受診するようにしましょう。この場合も後遺症が残るような重い症状になることはほとんどありません。
1回目の接種ではこういった副反応が出る可能性がありますが、2回目の接種ではすでに免疫がついているため副反応が出ることはほとんどありません。
初めて予防接種を受ける際は、副反応は出る可能性があるということを頭に入れておきましょう。
大人の場合、過去におたふく風邪にかかったかどうか、抗体を持っているかどうかは抗体検査をすることで判ります。既に予防接種を受けている場合でも、追加で接種を受けることもできますよ。
大人がおたふく風邪にかかると睾丸炎や卵巣炎の合併症を起こす可能性がありますので、心配な場合は再度接種を受けておくことをおすすめします。
まとめ
おたふく風邪の予防接種の回数は特に決まりはありませんが、2回接種が推奨されています。
1歳を過ぎたら1回目、就学前には2回目を受けると感染のリスクを減らすことができます。
おたふく風邪の流行は4~5年毎にあるようですので、大人の方も予防接種を検討してみてはいかがでしょうか。
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