おたふく風邪の予防接種は任意?費用はどのくらいかかる?
おたふく風邪は正式には「流行性耳下腺炎」といって、ムンプスウィルスに感染することで発症し、発熱や耳の下の唾液腺が腫れて痛みが出ます。
おもに小学生くらいまでの子供がかかりやすいのですが、抗体を持っていない場合大人でもかかってしまうことがあるんです。
おたふく風邪は、重症化すると髄膜炎や脳炎、難聴などの合併症を引き起こす可能性があるため、きちんと予防しておきたいですよね。
予防方法としては、予防接種を受けることが一番効果的といわれています。
でもおたふく風邪の予防接種について分からないことも多いですよね。今回は、おたふく風邪の予防接種は任意なのか?費用はどのくらいか?について詳しく解説します。
おたふく風邪の予防接種は任意?
おたふく風邪の予防接種は、現在のところ任意接種となっています。
昔は少しの間、「麻疹ムンプス風疹混合ワクチン」といって定期接種の中におたふく風邪のワクチンも含まれていましたが、髄膜炎の副反応が多く出たため廃止されました。
それ以来はずっと任意接種になっています。
日本以外の先進国ではおたふく風邪の予防接種は2回受けることが一般的になっていますが、日本では接種する割合が3割程度とまだまだ低いのが現状のようです。
多くの小児科では1~2歳で一回目、3~5歳で二回目を接種することを推奨していますが、定期接種ではないためそれほど接種の重要性を感じていない人が多いのかもしれませんね。
平成26年には、それまで任意接種だった水ぼうそうの予防接種が定期接種に加わりました。
おたふく風邪も水ぼうそうと同じように毎年何万人も発症している病気であるため、今後定期接種に加わることになっていくとみられています。
しかしおたふく風邪は合併症が怖い病気であるため、定期接種になるのを待たずに適切な時期に接種を済ませておくことが大切です。
おたふく風邪の予防接種をする際に必要な費用は?
前にご説明した通り、おたふく風邪の予防接種は任意接種であるため、費用は自己負担になります。
かかる費用は、その地域や病院によってまちまちです。
予防接種は1回あたりだいたい5000円~8000円のところが多いようです。診察料と合わせても1万円あれば大丈夫でしょう。
2回接種する場合は、その倍ということになりますね。
市町村によって費用の助成を行っているところもあり、2000円~3000円の助成が受けられることもあります。また助成を受けられるのが子供だけで、大人は対象外というところもあります。
それぞれ地域によって異なりますので、自分の住んでいる市町村のホームページをチェックしたり、役所などに電話で問い合わせてみると良いと思います。
他に予防接種を受けに行く際の注意点はある?
予防接種を受けに行く際は、次のことに注意しましょう。
体調が良いかどうか?
予防接種は、体調が良いときに受けるのが原則です。普段と変わったところがないか、熱は高くないか、よく気を配りましょう。
体調が良くない場合は、接種の前に医師に相談してみましょう。
接種前に必要性や副反応について理解する
おたふく風邪の予防接種について、お知らせやパンフレットなどでよく理解しておきましょう。
予防接種を受けると2週間後くらいに耳の下の腫れや熱、頭痛などが起こる場合があります。ごくごく稀ですが、無菌性髄膜炎や睾丸炎の副反応の可能性もあります。
これまで予防接種で副作用が起きたことがなければ特に心配はいりませんが、分からないことや不安なことがあれば、医師に確認しておくと安心です。
お子さんの接種の場合
お子さんの健康状態をよく理解している保護者の方が連れて行くようにしましょう。
また、母子手帳を忘れずに持っていきましょう。
接種の後は、安静に過ごす
当日は激しい運動は避け、接種後はすぐに病院と連絡が取れるようにしておきましょう。
他の予防接種を続けて受ける場合
おたふく風邪以外の予防接種を続けて受ける場合は、一定の期間を空けなくてはなりません。病院で相談して、スケジュールを組みましょう。
まとめ
おたふく風邪は、症状そのものよりも合併症が怖い病気です。
予防接種をすれば90%以上の確率で免疫を獲得することができ、万が一かかってしまっても軽い症状で済むといわれています。
小さなお子さんがいる方は子供からうつることも考えられますので、ぜひ予防接種を検討してみて下さいね。
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