おたふく風邪の子どもの初期症状は?どんな症状が出る?
おたふく風邪は、ムンプスウィルスに感染することが原因で起こる病気です。
春ごろに小学校や保育園などで流行することが多く、発熱や頬っぺたが腫れるなどの症状が出ます。集団生活を始めた小さなお子さんのいる方は心配になりますよね。
子どもの場合、おたふく風邪にかかるとどんな初期症状が出るのでしょうか?
また、おたふく風邪と一般的な風邪との見分け方などについても解説いたします。
おたふく風邪の子供の初期症状は?
おたふく風邪は、ウィルスに感染した子どもすべてに症状が出るのかというとそうではありません。約3割の子どもは感染してもほとんど何も症状が出ない「不顕性感染」であるといわれているんです。
おたふく風邪は潜伏期間が2~3週間ととても長いのが特徴です。
潜伏期間の間には、頭痛や食欲減退、元気がなくなってくるなどの症状が出てくる場合がありますが、なかなか気づかない場合が多いのが実情です。
初期症状が出てくるのは発症の1~2日前ごろで、次のような症状が出てきます。
- 首の痛み
- 頭痛
- 寒気
- 倦怠感
- 食欲がなくなる
- 筋肉痛
おたふく風邪は、中でも特に首の痛みを強く感じることが多いようです。
このような症状が出た後に、両方もしくは片方の耳下腺(耳の下にある唾液の出る腺)が腫れてきます。発熱はしないこともありますが、発熱した場合は38度前後の熱が1~3日続きます。
初期症状は、一般的な風邪ととても良く似ているため、なかなかおたふく風邪であるという認識をもつのはむずかしいといえるかもしれません。
学校や保育園など周りの友達などで、もし流行っていたらおたふく風邪である可能性が高いでしょう。
普通の風邪と見分ける方法はある
おたふく風邪の初期症状は、普通の風邪とはなかなか区別がつきにくいですよね。
頬っぺたが腫れてきて初めて、おたふく風邪にかかったと分かるケースがほとんどです。
どのような点がふつうの風邪とは違うのでしょうか。
風邪の場合
普通の風邪は、ウィルスが喉や鼻の粘膜に繁殖して炎症を起こすことで、喉の痛みや咳、くしゃみ、鼻水などの症状を引き起こします。
このような症状が強く出る場合は、おたふく風邪とは違う種類の風邪と考えられますね。
おたふく風邪の場合
おたふく風邪にかかるとまず耳の下あたりに違和感がでたり、軽く痛みが出ることがあります。
普通の風邪もおたふく風邪も熱が出ることはあるため、熱の症状だけで区別するのは難しいと思います。
自分の症状を話せる年齢の子どもなら頬っぺたが腫れる前に気が付くかもしれませんが、まだ小さな子どもの場合は自分で言うことがむ出来るだけ難しいため、親が子どもの様子をよく観察しなければなりませんね。
病院を受診すればおたふく風邪かどうか検査することもできますが、子供の場合は検査をすることはあまりないようです。
また、おたふく風邪は一度かかれば二度とかからない病気です。
もし風邪をひいたときなどに耳の下の腫れが何度か繰り返される場合は、それは「反復性耳下腺炎」という病気かもしれませんので、病院で診てもらいましょう。
初期症状のうちにやっておきたいことは?
もしかしておたふく風邪かも?というときには、すぐに小児科を受診することと、周囲への感染に気を付けなくてはいけません。
早めに受診
おたふく風邪はあまり症状が出ないで終わってしまうこともありますが、人によっては重症化して合併症を引き起こすこともあるため注意が必要です。
特に高熱が出ると、髄膜炎や膵炎、脳炎、難聴などの合併症の危険がありますので、高熱が出た場合はすぐに病院へ行くようにしましょう。
二次感染を予防する
おたふく風邪はなかなか感染に気付かずに、知らないうちに家族や友達に感染させてしまうことがあります。
おたふく風邪には特別な薬はなく、安静にしていることが一番の治療法です。
もしおたふく風邪と分かったときやおたふく風邪が疑われるような場合には、治るまで自宅で安静に過ごすようにしましょう。
また、おうちの方も手洗いやうがいをこまめにおこなうようにしましょう。同じタオルを使わないようにしたり、子どもにマスクをしてもらうのも効果があります。
まとめ
おたふく風邪の予防接種は、1歳の誕生日を過ぎれば受けることができます。任意接種のため有料にはなりますが、かかったときの合併症のことを考えると、受けておいた方が安心ですよね。
もしおたふく風邪が疑われるときは、緊急で受診する必要はありませんが、早めにかかりつけの小児科を受診して安静に過ごすようにしましょう。
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