熱中症対策の飲み物で高齢者におすすめのものは?塩分は大丈夫?
熱中症にかかる人の約半数は高齢者だといわれています。
そんな高齢者の場合、熱中症対策としての水分補給は、どんな点に注意したらよいのでしょうか。
塩分が気になる方の飲み物の種類や飲み方についても調べてみました。
熱中症対策飲料に含まれる塩分は高齢者にとって大丈夫なの?
熱中症対策には、こまめな水分補給が大切であることはもうご存知ですよね。
そのとき水分だけでなく、適度な塩分やミネラルも補給しなければなりません。
熱中症には、100mlあたりのナトリウム量が40mg~80mgの飲み物が良いと言われています。
この条件を満たしている熱中症対策の飲み物と言えばスポーツドリンクですが、現在は色々な種類のものが販売されていますよね。
でも、スポーツドリンクは糖分や塩分が多く含まれているので、高齢者にとっては気になるところだと思います。
高齢者の場合、スポーツドリンクを摂取していい場合と悪い場合があります。
ウォーキングや畑仕事など、外での活動が多い方は、スポーツドリンクを飲むのが良いでしょう。
汗と一緒に塩分やミネラルも失われますから、必要な成分を効率よく摂取できるスポーツドリンクは最適の飲み物といえます。
反対に、あまり運動をしない人や汗をあまりかかない人は、スポーツドリンクはおすすめできません。
塩分や糖分の摂りすぎになり、糖尿病や高血圧、むくみ、さらに心疾患、腎臓疾患を引き起こす原因となってしまいます。
普段の生活では麦茶や水などで水分補給をするようにしましょう。
熱中症対策の飲み物で高齢者におすすめのものは?
高齢者が熱中症にかかりやすいといわれるのは、体温調節機能が低下していることや、暑さやのどの渇きを感じにくい、体内の水分が不足していることなどが原因です。
体力が落ちているからこそ、普段から意識して水分をとることが大切になってきますよね。
高齢者でも飲みやすく、効果のある飲み物に「麦茶」があります。
昔から夏の定番の飲み物として親しまれていますよね。
麦茶はミネラルが豊富に含まれていますし、体の熱を冷ます効果があると言われているので、熱中症対策にはもってこいの飲み物です。
麦茶なら、価格も安く手軽ですし、甘いスポーツドリンクが苦手な方も飲みやすいと思います。
他には、牛乳や味噌汁、昆布茶などもおすすめです。
牛乳は、運動や汗をかいた後におすすめです。牛乳のたんぱく質が体内でアルブミンという成分を作り出し、血液中の水分を増やす働きがあるのだそうです。
熱中症予防にもなりますし、骨粗しょう症予防も期待できますね。
味噌汁は、食事のなかで効率よく水分・塩分補給ができるのでおすすめです。水分が不足しがちな朝ごはんや活動の増える昼ご飯の時に飲むと良いでしょう。
あとは昆布茶などもおすすめですね。粉末タイプのものが売られていて、水やお湯を入れるだけで手軽に飲むことができますよ。
高齢者の熱中症対策で他に気をつけたいことはある?
室内でも水分補給を!
熱中症は、高温多湿の炎天下で起こるとは限りません。熱中症で亡くなった人のおよそ9割は室内で過ごしていたというデータもあります。
高齢者は室内で過ごすことが多いと思いますが、室内でもこまめに水や麦茶などで水分補給しましょう。
飲み物は冷たすぎてもいけません。内臓が冷えて、体調を崩してしまいますので、5℃~15℃くらいのちょっと冷たい温度が適温です。
また、寝ているときでも熱中症にかかることがあります。
頻尿が気になって飲み物を控える方もいると思いますが、睡眠中の脱水症状を防ぐため、寝る前と朝起きた後にコップ一杯の水を飲むようにしましょう。
のどが渇く前に飲む
高齢者の場合、熱中症になると脱水症状になると認知機能が低下することがあり、足がつる、頭痛、肌が乾燥するなどの症状が出てきます。
軽い症状だと自分で気づかないこともあるため、「のどか渇く前」に飲むことが重要です。
外出先でもすぐに水分補給できるよう、水筒やペットボトルを持ち歩くと良いですね。
涼しく過ごす工夫を
高齢になると暑さを感じにくくなりますし、エアコンを使いたくないという方もいるでしょう。
でも夏の気温は年々高くなっています。温度や危険度を知るためにも、温湿度計やテレビの熱中症指数などを意識的に見るようにすると良いですね。
涼しい服装を心がけ、扇風機やクーラーを上手に活用することが大切です。
まとめ
高齢者の熱中症予防は、家族や周りの人のサポートや積極的な声かけも重要です。
室内や夜間でも熱中症になることがありますので、早めの水分補給を忘れないようにして下さいね。
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